日本政策金融公庫は新潟市のホテル、イタリア軒(岡田茂久社長)に資本性ローン(挑戦支援資本強化特例制度)を適用し、支援に乗り出した。
資本性ローンは創業や新事業の展開、事業再生に取り組む中小企業、小規模事業者の財務体質の強化を図るために資本性資金を供給する制度。
特例による債務については自己資本とみなすことができるほか、法的倒産手続き時は他の債務に劣後するなどの特徴がある。
イタリア軒は創業明治7年の老舗ホテル。同公庫は資本性ローンを適用し、9月24日に設備資金2億5千万円の融資を実施した。「新潟の名門ホテルとして地元での知名度が高く、町の活性化には(資本性ローン適用が)必要不可欠な取り組み」(同公庫新潟支店)という。
融資は老朽化した設備の更新(宴会場、結婚式場、客室など)に必要な設備資金を供給するもの。「老舗としての良さを残しながら新しいスタイルにも挑戦していくことで、今後の収支改善が期待される」(同)としている。