セブン&アイホールディングスで、旅行事業、文化事業を行っているセブンカルチャーネットワーク(東京都千代田区、青木繁忠社長)は4日、東京都・北砂に文化教室「セブンカルチャークラブ」と一体になった、旅行サロン「セブン旅倶楽部」初の複合店舗を開いた。「体験」「学び」を重視した旅行商品を充実させ、子どものいるファミリー層のニーズ獲得を目指す。
複合店舗は同日開店したセブン&アイホールディングスの大型ショッピングセンター「アリオ北砂」内に開設した。セブンカルチャークラブの教室スペースの手前に、カルチャークラブのカウンターと並ぶ形で旅行相談カウンターを配置。旅行カウンターの手前には、30人程度が座れるスペースと、あんみつやおやきなどを提供する和風のカフェ「旅カフェ」を併設した。「カルチャーセンターの生徒さんは週に4回程度教室に来るので、旅行相談にも立ち寄りやすいはず。また、仲間との旅の相談や、作品の展示などに、カフェやスペースを使ってもらいたい」(セブンカルチャーネットワーク事業推進部、末廣秀樹氏)。
旅倶楽部は「学んだことを体験する」をテーマに掲げており、旅行テーマや行き先について、旅行前に専門家から学べる講座なども開催する。例えばやまなしでの農業体験シリーズでは、事前に大豆栽培の年間プランや味噌づくりについての講座を実施。その上で大豆の下草とりや収穫、栽培した大豆を使った味噌づくりなどのツアーを行う。
周辺地域に子どものいる家族層が多いことなどから、親子で参加できるエコツアーや、夏休みの自由研究に応用できるようなツアーも積極的に造成、販売する。
同じセブン&アイホールディングスの百貨店「そごう」と連携し、同横浜店の屋上を貸し切り、ベストポイントで花火を観賞する日帰りバスツアーも予定している。
いずれの商品もアリオ北砂を発着地としているため、「『パーク&ライド』のような形で旅行に集合、参加してもらえる点も強み」と末廣氏。
取り扱う旅行商品のうち3分の2は国内旅行商品で、海外も含め4分の3程度の商品を自社で造成する考えだ。
旅行サロンの取り扱い目標は、来年2月までに3億円。
9月にはJR橋本駅(神奈川県相模原市)にもアリオ北砂内と同様の複合型店舗を開設予定。今後半年に1店舗のペースで、複合型店舗を出店する考えだ。
明るい雰囲気の店舗。店舗奥にはカルチャーセンターがある