帝国データバンクによると、今年上半期(1〜6月)のホテル・旅館経営業者の倒産(負債1千万円以上の法的整理)は55件で、前年同期比31.3%減少(25件減)した。また負債総額は452億2800万円で、同35.5%減少(248億8300万円減)した。昨年は東日本大震災の影響で4〜6月を中心に倒産が激増したが、今年は震災前の2010年同期の水準までほぼ回復した。
倒産件数を月別にみると、10件以上の2ケタが1月(14件)の1回のみ。ほかはすべて1ケタ台にとどまっている。昨年1〜6月はすべての月が2ケタ台で、特に5月は20件と、00年以降の月別で最多を記録した。「東日本大震災による自粛ムードなど、間接的被災が経営を圧迫した」(帝国データバンク)。
今年は2月から5カ月連続で1ケタ台を継続中。1〜6月は前年同期の80件を大幅に下回り、前々年の50件に匹敵する水準まで回復した。
負債総額は、3月から4カ月連続で100億円の大台を下回っている。前年は3〜5月に100億円を突破。特に3月が220億3千万円と高水準となった。