コンサルタントのリョケンはこのほど、全国の旅館.ホテル対象の「短期観測アンケート」の、今年7月実施分の結果を公表した。今年の夏休み(7月下旬〜8月末)の客数傾向は、減少または横ばい傾向の回答が多く、増加は1割程度にとどまった。また、この春(4〜6月)の客数実績は、東日本大震災の反動で減少傾向とする施設の割合が大幅に減ったものの、4月時点の予想に比べ低調な実績となった。
夏休みの自館の客数傾向は、「減少傾向」が45.0%、「横ばい傾向」が41.3%の回答率。「増加傾向」は13.8%にとどまった。
自館が立地する地域全体の客数も、「減少傾向」が53.0%、「横ばい傾向」が33.3%と多く、「増加傾向」は13.6%と1割程度にとどまった。
西日本では前年の震災後の業績がよかった反動があるとする回答がある一方、震災の影響から脱したとする回答もあり、施設により状況の違いが見られる。
一方、今春の自館の客数実績は、「減少傾向」が36.7%と最も多いが、前年の76.5%を大きく下回った。「横ばい傾向」は30.4%、「増加傾向」は32.9%で、前年からそれぞれ20.6ポイント、19.2ポイント増加した。
ただ、前回(今年4月)調査の春の客数見込みでは、「増加傾向」が46.3%と最も多かった。今回調査の「増加傾向」は前回調査から13.4ポイント減少。春時点の予想に反して、総じて低調な客数実績となった。
自館が立地する地域全体でも、「増加傾向」は25.3%と、春時点の見込みに比べ17.6ポイント下回った。
調査は全国の旅館.ホテル697軒に行い、80軒から回答を得た。