帝国データバンクがこのほど公表した景気動向調査の4月分で、旅館・ホテルの景気DI(0~100、50が判断の分かれ目)は前月比0.2ポイント減の60.4。51の業種別で電気通信(61.7)に次ぐ2位となった。前月に3カ月ぶりのトップとなったが、4月は数値、順位とも低下した。
全業種計は前月比0.3ポイント減の44.1と2カ月ぶりに悪化。「国内景気は急速な円安の進行やコスト負担の高まりが収益環境を悪化させたこともあり、2カ月ぶりに後退した」(同社)。
10の業界別では、6業界が悪化。改善と横ばいが2業界ずつだった。このうちサービスは同0.1ポイント減の50.9と3カ月ぶりに悪化。旅館・ホテル、娯楽サービス(同0.9ポイント減の46.3)がともに3カ月ぶりに悪化した。
小売は同0.3ポイント増の41.7と2カ月連続で改善した。「インバウンドによる売り上げが増え、活気付いている」(繊維・繊維製品・服飾品小売)などの声が上がっている。
10の地域別では6地域が悪化、4地域が改善した。都道府県別では28都府県が悪化、18道県が改善。「各地の観光産業はインバウンド需要がおおむね堅調だったものの、原材料価格の高騰や地域内格差の広がりなどが下押し要因となった」(同)。
企業の規模別では、大企業、中小企業、小規模企業が2カ月ぶりにそろって悪化した。
景況感に関する企業の主な声は次の通り。
会員向け記事です。