帝国データバンクがこのほど行った景気動向調査の今年10月分で、同月の旅館・ホテルの景気DI(0~100、50が判断の分かれ目)は前月比1.6ポイント増の56.9と、2カ月連続で改善した。51の業種別で電気通信(57.4)に次ぐ2位。前月は6カ月ぶりに1位に返り咲いたが、同月は順位が下降した。ただ、依然として高水準で推移している。事業者から「政府の観光促進策で宿泊需要が高く、収益増」「インバウンド効果で好調が続く」などの声が上がっている。
全業種計は前月比0.3ポイント減の44.3と4カ月ぶりに悪化。「国内景気は季節需要の低迷や節約志向の高まりが下押しし、上向き傾向が一服した」(同社)。
旅館・ホテルのDIは、今年1月から51.3、55.3、60.6、60.4、55.1、52.1、53.8、53.4、55.3、56.9と、全て判断の分かれ目の50を上回った。業種別順位は全て3位以内となっている。
50を超えたのは旅館・ホテルと電気通信のほか、情報サービス(53.7)、専門サービス(50.9)の2業種。
10の業界別では、旅館・ホテルを含めたサービスが前月比0.6ポイント減の49.8。前月から低下も、業界別で数値が最も高かった。判断の分かれ目の50を超えた4業種は全てサービス業界となっている。
このほか運輸・倉庫が同0.7ポイント減の44.7。小売が同0.6ポイント減の39.7。
10の地域別では、8地域が悪化。四国と北関東の2地域が改善した。
企業の規模別では、大企業、中小企業、小規模企業の全てが小幅ながら6カ月ぶりにそろって悪化した。
景況感に関する企業の主な声は次の通り。
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