帝国データバンクが3日に公表した景気動向調査の5月分で、同月の旅館・ホテルの景気DI(0~100、50が判断の分かれ目)は前月比4.7ポイント増の33.0と、5カ月ぶりに全51業種中の最下位から脱出した。全業種計は前月比0.4ポイント増の41.2と、3カ月連続で改善。調査では「大型連休の人出増加で個人消費関連が持ち直し」とし、今後についても「円安の進行、原油・原材料価格の高止まりなど、下振れリスクを抱えつつ、緩やかな上向き傾向で推移すると見込まれる」としている。
旅館・ホテルのDIは3カ月連続で上昇。業種別で出版・印刷(30.3)、繊維・繊維製品・服飾品卸売(31.4)に次ぐワースト3位と、依然低水準ながら、今年1月から続いた最下位から脱出した。
DIを9の業界別に見ると、旅館・ホテルを含めたサービスが前月比0.3ポイント増の44.8と、3カ月連続で改善。旅館・ホテルをはじめ、飲食店(1.5ポイント増の34.3)、娯楽サービス(3.3ポイント増の38.9)など15業種中8業種が改善、2業種が横ばい、5業種が悪化となった。
運輸・倉庫は0.6ポイント増の37.2と、2カ月連続で改善。バス・タクシーなどの旅客運送や旅行代理店が厳しい水準ながらも上向いた。
製造は0.2ポイント減の41.0と、2カ月ぶりに悪化。上海でのロックダウン、長期化する半導体不足で自動車関連の業種が悪化した。
10の地域別では東海を除く9地域で改善した。北陸は0.7ポイント増の40.6と、2カ月連続で改善。主要観光地における大型連休中の人出増加がプラス材料となった。
景況感に関する企業の主な回答は次の通り。
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