帝国データバンクが5日に公表した企業への景気動向調査の6月分で、旅館・ホテルの景気DI(0~100、50が判断の分かれ目)は前月比0.3ポイント増の33.3だった。前月に続き全51業種中の最下位を免れたが、ワースト4位と依然低レベルにある。全業種計は同0.2ポイント増の41.4と4カ月連続で改善。「国内景気はプラスとマイナス要因が交錯する中、業種・地域間で景況感の方向性が分かれ、小幅な変動にとどまった」(同社)。
業種別では出版・印刷が最も低く29.7。繊維・繊維製品・服飾品卸売(31.3)、紙類・文具・書籍卸売(32.8)、旅館・ホテルが続く。DIが高い業種は電気通信(56.0)、情報サービス(52.0)など。
旅館・ホテルは今年1~4月に4カ月連続で業種別最下位。5月に最下位を脱したが、出版・印刷、繊維・繊維製品・服飾品卸売に次ぐワースト3位。6月も低水準となった。
9の業界別では、4業界が改善、5業界が悪化した。このうちサービスは前月比1.1ポイント増の45.9。旅館・ホテルほか、飲食店(3.7ポイント増の38.0)、娯楽サービス(2.7ポイント増の41.6)が改善した。
運輸・倉庫は同0.1ポイント減の37.1。燃料費の増加が響くが、「旅行に対する需要喚起施策も発表されつつあり、バスの稼働が増えてきた」など、観光関連業種で前向きな声も聞かれた。
10の地域別では、中国、北関東など5地域が改善、東海など4地域が悪化、近畿が横ばいだった。
景況感に関する企業の主な声は次の通り。
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