日本旅館協会北海道支部連合会は10日、宿泊実績調査の2月の結果を発表した=表。対象施設119軒のうち105軒が回答。前年同月比で宿泊人員は69.5%減、売り上げは54.2%減となった。Go Toトラベルキャンペーンと道民限定の宿泊割引事業「どうみん割」の停止が継続し、売り上げは前年同月比約5割減と大きく落ち込んだ。
宿泊人員の月別の前年同月比は、10月が15.5%減、11月が17.9%減、12月が62.1%減、1月が77.7%減で推移していた。
2月の宿泊人員の内訳は、訪日客は入国制限などが続き前年同月比99.9%減、国内客は同59.2%減だった。
コロナウイルスの感染状況が好転せず、Go Toトラベルキャンペーンとどうみん割の停止が続き、前月に続き人の動きは鈍かった。祭りやイベントが中止、規模縮小を余儀なくされ、さっぽろ雪まつりがオンライン開催となるなど、催事に関連する誘客も滞った。厳しい状況下が続くが、週末の稼働を中心に、3月以降の誘客に期待を寄せる会員施設も見られた。
回答旅館からは、2月の動向について次のような声が上がった。
「2月は金、土、日のみの営業だった」
「2月は新型コロナの影響により、ほぼ丸1カ月休館した」
「天候が悪い日もあり、交通機関も一時ストップ。コロナの中だが、出張客が多い」
「ここ数年来の降雪続きでニセコスキー場のコンディションは非常に良いが、残念ながらスキーヤーが少ない」
「流氷の状況が良い日が多いだけに、残念」
「コロナウイルスで1月19日から2月10日まで休館を余儀なくされたが、11日に営業再開時から思ったよりお客さまに来ていただいている」
「3月の予約売り上げはほぼ一昨年に届く勢い」
「1月29日から2月23日まで、氷濤まつり(今年は氷の野外美術館)を開催。思った以上に好評で、例年の半分ほどだが3万8千人の来場者があった」
「平日は数十人の利用で、週末は地元客を中心に稼働率が80%ほどになった。なんとなく地元は動きだしている感がある」
「少しコロナウイルス感染者が全国的に減っていて、国民の皆さんが外出自粛疲れを感じていることもあり、外に出始めていらっしゃるのかもしれない」