旅館山城屋(大分県由布市湯平温泉)はこのほど、公式ホームページをリニューアルし、旅館を疑似体験できる動画を公開した。ホームページは100以上の言語に対応する。約2分の体験動画では浴衣選びや客室、風呂、食事などを紹介している。新型コロナウイルス感染症拡大の影響が広がる中、動画などを生かして旅行需要の喚起を図る。
ホームページのリニューアルは、県の宿泊施設受入環境整備支援事業の補助金を活用して実施。多言語化のほか、館内のマナーや交通案内などを動画で紹介している。体験動画は、撮影、編集を代表の二宮謙児氏、案内役を女将の二宮博美氏が担当して作成。カメラを持ったまま露天風呂に漬かるなど、宿泊客目線になっている。
同館は、宿泊客の約8割が訪日外国人客だったが、新型コロナウイルスの感染症拡大の影響を受け、1月下旬から激減している。「世界的な口コミサイトで高評価を受けるなど、訪日客の獲得は順調だったが、社会状況が一変して苦境に立たされた。終息の日を期待するとともに、『今できることは何か』を考えて動画の作成を行った。終息後には本物を体験しに来てほしい」と二宮代表は話す。
現在は、日帰り温泉や、大分名物の団子汁、りゅうきゅう、ピーナッツ豆腐を使ったランチなど、新たな取り組みを始めている。
公式ホームページ
体験動画