日光市、新ブランディング推進 若年層に訴求


右から順に小松竜也・観光経済部観光課課長補佐、上中副市長、積田朋子・観光経済新聞社社長、山越秀克・観光経済部部長

 栃木県日光市の上中哲也副市長と観光経済部は6月17日、東京・池之端の観光経済新聞社を訪問し、同市が推進する新ブランディング戦略「NEW DAY’NEW LIGHT.日光」などについて、実施意図や今後の展開などを説明した。

 上中副市長は「日光市は、歴史と伝統に彩られた『和』のイメージが強いが、旅行者を対象にアンケートを取ると『おしゃれ感や目新しさが足りない』との声も多い」と現状を分析。今回のブランディング戦略の狙いについて「温故知新の考えに立ち、伝統を重んじながら、新しい姿も模索し、SNSなどでの情報発信力で強い若年層に訴求していきたい」と述べた。

 同市は、「NEW DAY’NEW LIGHT.日光」をメインコンセプトとし、その下に各種プロジェクトを設定し、実践している。既に進行中の第1弾観光プロジェクト「Route’N」では、長短のPR動画を作成し、YouTubeやTverなどのオンライン動画配信サービス内でスポットCMとして流すなど、同コンセプトの周知を図った。都内の地下鉄の駅構内にPR用媒体を掲示するなど、東京都内でのプロモーションにも注力した。

 また、上中副市長は第2弾として「食のプロジェクトの立ち上げを考えている」と述べた。「日光には、湯波、ようかんなど既に世間に認知された老舗の逸品が存在するが、それらのブランド力に頼ってきた一方で、常に目新しさや話題性が求められている時代の中で、プラスワンの新たな魅力を生み出すことが必要であるとの考えに至った」と説明。

 その上で、「既存のブランド品は今後も日光の宝として大事にしつつ、若年層により強く届くような新たなコンテンツ造成を図りたいとの発想から、日光のもう一つの顔である『洋』に着眼した。大使館別荘が立ち並び、異国情緒漂う中禅寺湖エリアを発信拠点に、チョコレートを素材に新たな誘客ターゲットを取り込むチャレンジを進めていく」との考えを明らかにした。


右から順に小松竜也・観光経済部観光課課長補佐、上中副市長、積田朋子・観光経済新聞社社長、山越秀克・観光経済部部長

 
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