栃木県日光市は6月24日、同市の観光情報を首都圏に発信する拠点となる「日光市観光情報発信センター」を東京・内幸町の日本プレスセンタービル8階(下野新聞社東京支社内)に開設した。運営は市の委託を受けた東武トップツアーズと下野新聞社、電通が行う。
日光への観光客の7割が東京と神奈川、埼玉、千葉在住者。このため同センターは、首都圏在住者と首都圏を訪れることが多い訪日外国人に向け、日光の観光情報を発信する役割を担う。具体的には、旅行会社やメディアへのプロモーション・情報提供、観光客を対象にした調査・分析を担う。
同センターは一般の人用のパンフレットも配置するが、主にBtoB(企業間取引)向けという位置付け。「(スカイツリータウンにある栃木県アンテナショップの)とちまるショップとの役割分担を図る」(長南哲生・同市観光部長)という。
センターには、PRパーソンとして、元民放報道ディレクターの加藤倫子さん(38)が常駐。加藤さんは日光との縁はないが「外からの目線を重視し、今までにはない情報発信ができると考え採用した」(星野晃宏・同市観光交流課主任)という。
同日開かれた開所式には、斎藤文夫市長をはじめ、地元選出国会議員や国土交通省職員、市議会議員、市内商工観光関係者らが出席した。
式では、センターの看板を揮毫(きごう)した同市出身の書道家で日光観光大使の涼風花さんと斎藤市長が看板を掲げ、開所を祝った。
同センターは開所に合わせ、「平家落人の伝説をひもとく〜湯西川温泉」「日本の近代化産業遺産を訪ねる〜足尾銅山」「明治から昭和初期にかけての避暑地外交に思いを馳せる〜奥日光と中禅寺湖」の記念旅行商品の販売を予定している。
看板を掲げる斎藤市長と涼風花さん