全国のホテル・旅館などに所属するコンシェルジュ約150人が会員に登録している日本コンシェルジュ協会(阿部泰年会長、ザ・カハラ・ホテル&リゾート横浜)の定例会がこのほど、東京スカイツリータウン(東京都墨田区)で開催された。全国から約100人が参加した。
東京オリンピック・パラリンピックを控え、コンシェルジュにも重要な役割が求められる中、定例会では、外部ゲストによる講演、勉強会、グループディスカッションなどの開催を通じて知識の向上を図っている。併せて、会員同士の情報の共有を目的に毎月開かれている。当日は、日本補助犬情報センター専務理事の橋爪智子氏による講演に加え、運営委員による活動報告のほか、東京スカイツリーや東京ソラマチを視察した。
日本コンシェルジュ協会は、ホテルのコンシェルジュのネットワーク組織「レ・クレドール」の日本組織「レ・クレドールジャパン」から14年ほど前に独立し、定例会などを通じて幅広いネットワークを構築している。東京スカイツリーを運営する東武タワースカイツリーも2018年4月に法人会員として入会を果たした。
2020年を迎え、訪日外国人旅行者の拡大がさらに予想される中、「東京周辺の宿泊施設だけではその受け入れは困難な状況になる」と阿部会長。地方の宿泊施設による受け入れの拡大が予想されるが、「(言葉の問題など)地方のホテル・旅館のコンシェルジュサービスの強化が必要」と話す。勉強会などの開催により個々のコンシェルジュのレベルアップを目指す。
今後の活動方針については、日本コンシェルジュ協会の情報発信の強化を挙げた。「依然として、コンシェルジュの存在を知らない人が多い」ことがその理由だ。
東京で開かれた定例会©浜崎統