日本旅行はこのほど、石川県中能登町と関係人口の拡大、地域経済活性化に関わる包括連携協定を締結した。同町の観光資源、地域文化などさまざまな魅力を活用、発信し、町のさらなる活性化を図る。
中能登町は能登半島の中部に位置。古墳が多く現存し、弥生時代の杉谷チャノバタケ遺跡からは日本最古のおにぎりの化石が発掘されたことがある。古くからどぶろくの醸造と縁が深く、世界農業遺産認定の「能登の里山里海」で造る自然栽培米を使ったどぶろくが神事用に神社で造られるほか、町内全域の農家民宿や農家レストランを営む農業者により製造されている。
日本旅行は2021年に同町のワクチン集団接種会場運営事業をはじめ、能登地域移住交流協議会(七尾市、中能登町、羽咋市)と連携した移住定住イベントを行ったことで同町とのつながりができた。今後、2026年1月の「どぶろく研究大会」など、同町のさらなる魅力発信による地域経済活性化を目指して今回の締結に至った。
12月14日、同町役場で締結式を実施。同町の宮下為幸町長と日本旅行の小谷野悦光社長が協定書を交わした。
連携協定項目は(1)観光振興および関係・交流人口に関すること(2)地域文化・伝統的まちなみの利活用および保全に関すること(3)スポーツイベント等を通じた地域経済活性化支援に関すること(4)海外との人・文化の交流促進に関すること(5)滞在および体験型の可能性調査検証事業に関すること(6)その他、Well―Being幸福度向上、特色ある産品づくりに関すること―。
中能登町の宮下町長(左)と日本旅行の小谷野社長