
日本温泉協会の会員総会(6月25日)
岡山県・湯原温泉で会員総会
日本温泉協会(笹本森雄会長、1163会員)は6月25日、岡山県真庭市・湯原温泉で会員総会を開き、「温泉文化」のユネスコ無形文化遺産への登録を目指す事業を2023年度の最重点の活動項目に掲げた。議事に続き「温泉文化」をテーマにしたシンポジウムも開催し、温泉旅館の経営者らが登録に向けた課題を議論した。シンポジウムでは、日本の温泉を世界に発信するだけではなく、登録への運動を契機として、日本人自身が温泉文化を見つめ直し、それを共有していくことの重要性を確認した。
温泉文化のユネスコ無形文化遺産への登録について笹本会長は「日本温泉協会は2019年度に鹿児島県・指宿温泉で開いた会員総会で、登録推進を全会一致で決議した。その後はコロナ禍で活動できない状態だったが、昨年、国会議員の推進議員連盟、応援する知事の会が発足し、今年4月には日本温泉協会、全国旅館ホテル生活衛生同業組合連合会(全旅連)、日本旅館協会で全国推進協議会を立ち上げた。6月16日に閣議決定された『骨太の方針』にも温泉が文化資源であることが盛り込まれた。登録への道のりはまだ長いが、これを一歩として早期登録にまい進したい」と述べた。
登録推進への取り組みは、これまで執行部や事務局を中心に活動しているが、政府や国会議員への要望活動など政治的な活動を活発化させるため、協会内に登録推進委員会を設置したことを総会で報告した。委員長には前・全旅連会長でもある多田計介副会長(石川県・和倉温泉、美湾荘)、副委員長には岡村興太郎常務副会長(群馬県・法師温泉、長寿館)が就任し、議員連盟や知事の会と連携して登録への活動を強化する。
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