日本版「ベスト・ツーリズム・ビレッジ連携協議会」発足 白川村で第1回協議会・シンポジウムを実施


シンポジウムの様子(YouTube配信から)

シンポジウムの様子(YouTube配信から)

 国連世界観光機関(UNツーリズム)は、観光を通じた自然・文化遺産の保全などによって持続可能な観光地域づくりに取り組む優良な地域を認定するプロジェクト「ベスト・ツーリズム・ビレッジ(BTV)」を2021年から展開している。世界186の地域が参画するBTVネットワークには、日本からは11地域が参画。11月26日には、国内のBTVネットワーク参加地域間の情報共有や相互啓発、BTVの観光品質・ブランド力向上を目指す「日本版BTV連携協議会」が発足し、岐阜県白川村で「第1回日本版BTV協議会・シンポジウム」が開かれた。識者による基調講演や認定に向けた取り組みなどの意見交換を行うパネルディスカッション、連携協議会の行動理念の共同宣言などが行われた。

 BTVは、毎年UNツーリズム加盟国政府(日本の場合は観光庁)が募集・推薦を行い、UNツーリズム本部内の審査を経て認定される。応募要件には、①人口1万5千人以下の地域②農業、林業、畜産業、漁業などを行っている③地域コミュニティの価値観やライフスタイルを保持するような取り組みを行っている―の3点が必要となる。

 同プロジェクトが開始した2021年には、北海道ニセコ町と京都府南丹市美山町が、23年には北海道美瑛町、宮城県奥松島地区、長野県白馬村、岐阜県白川村が認定。今年11月24日にUNツーリズムが発表した2024年版では、新たに山形県西川町、鹿児島県天城町の2地域が認定され、日本のBTVは合計8地域となった。今回発足した連携協議会にはこれら8地域に加え、認定に向けて技術的助言などの支援を受けることができる「アップグレードプログラム」に選出された3地域(奈良県明日香村、新潟県山古志村、福井県白山地区)を合わせた11地域が加盟している。

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 「日本版BTV連携協議会・シンポジウム」の冒頭には、UNツーリズムの市場情報政策・競争力部長のサンドラ・カルバオ氏がオンラインで登場。「サステナビリティは終わりなき道のりであり、挑戦を要するもの。BTVネットワークは、地域同士が協力して学び合い、持続可能な観光をけん引する関係者からも学びを得る実践的コミュニティづくりを推進している。(今回発足した)『日本版BTV連携協議会』は先駆的なサブネットワークだ。持続可能な努力を前進させ、他地域を鼓舞する知識と実践の結集が得られるBTVネットワークでの経験が、日本で展開されることを楽しみにしている」と話し、同協議会の発足に祝いのメッセージを送った。

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