日本秘湯を守る会、「日本の秘湯と里山の自然~なぜ今、秘湯人気?~」開催


座談会の様子

 日本秘湯を守る会(佐藤好億名誉会長、星雅彦会長)は1日、秘湯の魅力や温泉文化を伝えるイベント「第二回 日本の秘湯と里山の自然~なぜ今、秘湯人気?~」を東京都千代田区の有楽町朝日スクエアで開催した。主催は日本秘湯を守る会と朝日旅行。一般参加者など約250人が参加した。秘湯の宿の主人が建物、源泉、自然などの特徴を紹介し、新たなファンの獲得を行った。

 イベントでは冒頭、星会長が「秘湯の宿は現在165軒ある。会は今年で43年目を迎えたが、皆さまが支えて下さった証。自然、温泉を守りながら、お迎えしたい」とあいさつした。

 朝日旅行の石森隆社長は「会は、地元と密着した温泉スタイルを追求することを目的に始まった。イベントを通じて秘湯の魅力を伝え、他の宿を訪れるきっかけをつくりたい」と述べた。

 佐藤名誉会長は「バス1台入らないと旅館でないと言われた時代もあった。今は、各宿の個性が大きな魅力となっている。朝日旅行と共に個性ある旅を作っていきたい」と語った。

 第1部は、秋田県乳頭温泉郷・鶴の湯温泉の佐藤和志氏が「壮絶!乳頭温泉郷・鶴の湯ストーリー」をテーマに、鶴の湯温泉が人気の宿になるまでの裏話などを紹介。サラリーマン時代の大借金、カップルの無理心中による焼失、手作りでの宿作りなど苦労話を話した。「昔、黒湯温泉の主人に『古いものはそのままで良い』とアドバイスを受けた。古いものを生かしながら成長し続けたい」と抱負を述べた。

 第2部は、「日本の温泉と宿文化」をテーマに座談会を実施した。岡村興太郎氏(群馬県法師温泉、長寿館)、深沢守氏(山梨県奈良田温泉、白根館)、小山田明氏(秋田県強首温泉、樅峰苑)、星会長(新潟県栃尾又温泉、自在館)が登壇。岡村氏が「館の周りに生息するクマタカ、イヌワシなど絶滅危惧種」、深沢氏が「シカ、クマ、イノシシなどジビエ料理」、小山田氏が「庄屋を生かした建物や佐竹氏ゆかりの逸品」、星会長が「湯治での過ごし方」など、個性的な宿や源泉、文化遺産、こだわりの食などを紹介した。

 朝日旅行の難波秀光事務局長は「250人が定員だったが、倍以上の応募があった。秘湯の人気は高まっている。女性限定の秘湯巡りなど新しいコンテンツを増やし、ニーズに応えていきたい」と意気込んだ。


座談会の様子

 
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