日本秘湯を守る会、秘湯の歴史・未来を紹介


「日本の秘湯を守る会・半世紀の歩みと未来への想い」をテーマに座談会を開催

東京・有楽町のイベントに250人

 日本秘湯を守る会(星雅彦会長、佐藤好億名誉会長)は7月23日、秘湯の半世紀の歩みと未来への思いを紹介するイベント「第3回 秘湯人が語る『令和への伝言』」を東京都千代田区の有楽町朝日スクエアで開催した。共催は朝日旅行、後援は森林文化協会。一般参加者など約250人が参加した。秘湯の開湯秘話や宿の歴史、将来にわたりどう秘湯を守っていくかを紹介し、顧客との絆づくりや新規顧客の開拓を行った。

 イベントでは冒頭、星会長が「イベントの開催は3回目となった。宿と皆さまの距離が一層縮まる機会となれば」とあいさつ。

 朝日旅行の石森隆社長は「昔は大型バスで宿を訪れ大宴会を行うことが主な目的だったが、旅の形は時代と共に変わってきている。旅人の心に寄り添う旅を提供していきたい」と述べた。

 佐藤名誉会長は「地域に根差し、根を生やしながら次の世代を考える会。その中で旅人たちの心に響き、共に感じ合えるような関係を作っていきたい」と語った。

 第1部は北海道支笏湖・丸駒温泉旅館の佐々木義朗氏が「支笏湖畔の秘湯を守る~大正から平成 四代物語」をテーマに、大正時代に開拓した初代から四代にわたる苦難の歴史を紹介。「このような美しく平和にあふれた場所はない」と未開の地を開拓した初代初太郎氏、「丸駒のかあさん」と多くの人と絆を作った二代目ヨシエ氏、国際化が進む時代に「こころの古里」を築いた三代目金治郎氏、そして創業100年を経過して後を継ぐ四代目義朗氏が、「企業から家業」へと変え、手付かずの自然や食、地域を守る今を伝えた。

 第2部は、「日本の秘湯を守る会・半世紀の歩みと未来への想い」をテーマに座談会を行った。畑山隆氏(長野県沓掛温泉、満山荘)、清水雅人氏(群馬県下仁田温泉、清流荘)、熊﨑泰子氏(岐阜県湯屋温泉、泉岳館)、岐部榮作氏(大分県壁湯温泉、旅館福元屋)が登壇。座談会では、畑山氏が「ふるさとのような田舎」、清水氏が「7千年の自然の庭」、熊﨑氏が「天然の炭酸泉の宿」、岐部氏が「名物・天然洞窟風呂」など、守るべき歴史や自然、これからどう響く宿を作るかなどを紹介した。

 同会の難波秀光事務局長は「秘湯ツアーは、ツアーグランプリ2019の国内・訪日部門でグランプリを受賞するなど、催行率は非常に高く推移している。歴史、自然、などに触れる旅にぜひ参加してほしい」と呼び掛けた。

「日本の秘湯を守る会・半世紀の歩みと未来への想い」をテーマに座談会を開催

丸駒温泉旅館の佐々木氏が「四代物語」を紹介

 

 
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