日本秘湯を守る会が福島県で社員総会 次世代研修会など検討 理念の継承が課題


日本秘湯を守る会の総会

 山間部などに立地する小さな温泉宿でつくる「日本秘湯を守る会」(143会員)の社員総会が12月19日、福島県・磐梯熱海温泉の華の湯で開かれた。創立から50年の節目を迎えたことを踏まえ、会の理念の継承を目指す「次世代研修会」の開催などを盛り込んだ事業計画案(24年10月1日~25年9月30日)を承認した。

 同会は1975年4月に設立。高度経済成長期の中、温泉旅館の大型化や団体旅行の大量送客など、旅をとりまく環境の変化を憂えた朝日旅行会(後の朝日旅行)の創業者、故・岩木一二三氏の提唱で発足した。会員宿は自然環境や温泉資源を守り、流行に流されず、「旅人の心に添う 秘湯は人なり」を基本理念に、日本の原風景や心の故郷に触れる旅文化、温泉文化の継承に努めてきた。

 社員総会のあいさつで星雅彦会長(新潟県・自在館)は、「会の理念を次世代に引き継いでいくことは簡単ではないが、1軒の宿も失うことなく、100周年を迎えたい」とあいさつした。


星雅彦会長

 理念を共有しながらスタンプ帳や公式ウェブサイトの事業で共同宣伝、相互誘客を展開。24年度の公式ウェブサイトのプラン販売は好調。インバウンド対応に向けて英語版サイトの3月ごろの立ち上げも目指す。

 新年度の取り組みでは、理念継承を目的にした「次世代研修会」の開催を検討するほか、「女将研修会」を2月に東京で行う予定。書籍「日本の秘湯」の新版「23版」の発行を検討するほか、電子版、外国語版の展開についても検討する。

 役員改選では星会長を再任。理事の任期は2年。副会長以上の顔ぶれは次の通り(敬称略)。

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