日本節水協会(日節協、東京都千代田区)は、節水業界で唯一の業界団体で、2021年に設立。以来、節水器具の認知、啓発活動の実施を皮切りに、世界初の節水によるCO2排出削減活動証明書の発行事業、関係省庁への働き掛けや、各種団体との連携による節水の推進など、活動は多岐に及ぶ。
資源の有効活用が求められる現在、コスト削減に加えて、エネルギー削減や、CO2排出量削減にも寄与することから、節水の必要性を提唱している。
特に、水などの環境資源を大量に使用する観光業界においては、水道光熱費の削減は避けることのできない重要な課題で、それに伴うCO2排出量の削減もその一つに挙がる。
旅館・ホテルにおいては、シャワーやトイレ、蛇口に節水器具を取り付けることで給水と給湯の削減による水光熱費およびCO2排出量の削減を実現するという。
「節水は、SDGs経営において大きな役割を果たす」と理事長の山中正美氏は力説する。
昨今では、サステナブルツーリズムが重視され、宿泊施設も宿泊客に対して、節水量、エネルギー削減量やCO2削減量の見える化を図り、提供することによって宿泊施設と宿泊客が共にSDGsを推進していく時代になりつつあるという。
「現在、日節協から施設・業種を問わず毎年約500施設さまに“節水によるCO2排出削減活動証明書”を発行しているが、最近ではSDGsへの取り組みの影響もあって宿泊市場からの発行の依頼件数が増加している」と山中氏。
節水によるCO2排出削減活動証明書の発行についての問い合わせ先は日節協TEL03(6260)8611。
節水によるCO2排出削減活動証明書
山中理事長