![「SMK」リーダーを務めた、北陸福井あわら温泉美松の前田健吾氏(右から2人目)](https://i0.wp.com/www.kankokeizai.com/wp-content/uploads/IMG_4092-scaled.jpg?resize=320%2C320&ssl=1)
チーム「SMK」のリーダーを務めた、北陸福井あわら温泉美松・取締役統括部長の前田健吾氏(右から2人目)
日本能率協会は2月5日、東京ビッグサイトで開催した第53回国際ホテル・レストランショー(HCJ2025)で、宿泊・ブライダル業界の次世代を担う若手の育成プログラム「ネクストリーダーズ東京」のピッチコンテストを行った。関東甲信越エリアを中心に、全国の宿泊施設から参加した80人が12チームに分かれ、若手人材の育成や離職防止、DX化や顧客満足度向上などの課題に対する解決策などを発表。口コミの有効性と副作用をテーマに発表したチーム「SMK」が最優秀賞に選ばれた。
ネクストリーダーズは、人材育成や若手の離職防止などの課題解決に向け、宿泊・ブライダル産業に5年以上従事する20~30代の若手が集まり、本音で議論、新たなアイデアを創出してもらおうと今年初めて実施。東洋大学国際観光学部准教授の徳江順一郎氏を総合ファシリテーターに、札幌、東京、大阪、福岡の全国4会場で参加者を募り、会場ごとに討議などを行ってきた。
東京会場は、全国の旅館・ホテルから80人が参加。東京会場のファシリテーターは、目白大学短期大学部ビジネス社会学科専任講師の杉浦康広氏、東洋大学現代社会総合研究所客員研究員の田上衛氏が務めた。
HCJ2025の「トレンドセミナー&ステージ」で行った発表には、審査委員長である徳江氏、ファシリテーターの杉浦氏・田上氏のほか、審査員として新井旅館代表取締役の相原昌一郎氏、H.A.アドバイザーズ代表の阿部博秀氏、ザ・カハラ・ホテル&リゾート横浜総支配人の阿部泰年氏、日本ホテル執行役員兼メズム東京オートグラフコレクション総支配人の生沼久氏、ホテルニューオータニ経営管理室プロジェクト室の大谷春香氏、城西国際大学観光学部観光学科教授の服部崇氏、ペニンシュラ東京ピープル&カルチャーディレクターの本間聡氏が参加。各グループが提案する内容のうち、データ分析や学術理論などに基づいた提案や、研究対象の絞りこみによるテーマの具体的探究、制限時間を超えても最後まで発表を続ける熱意などに対して、審査員から高い評価の声が聞かれた。
審査員による審査と会場の投票により、最優秀賞は「クチコミの有用性と副作用~私たちのライフを回復させよう~」をテーマに発表したチームSMK(前田健吾〈北陸福井あわら温泉美松〉、須田啓太〈The Okura Tokyo〉、新堂夏奈子〈ミリアルリゾートホテルズ〉、村田陽祐〈浅草ビューホテル〉、小山このみ〈京王プラザホテル八王子〉、北岡遼大〈東京ステーションホテル〉)が受賞。準優秀賞には、「外国籍労働者と協働する最強の業界になるためには…」をテーマに発表した「GEEEEEEE(G7)」、「女性の顧客満足度に対する効果的なアプローチ方法」をテーマにした「KATS(カッツ)」が選ばれた。
講評の中で徳江氏は、各チームの得点数が僅差だったことを強調。研究や発表の練習に全力で挑んだ各チームの努力を称えつつ、「1位を取ることよりも、何よりの目的は『学んでほしい』ということ。ここで得られた絆がどこまで続いていくかを感じていただけたと思う。こうした仲間をつなげていくことが、皆さんの一生の財産になるし、業界の財産にもなる」と今後の挑戦にも期待を示した。
このほか第2回ネクストリーダーズの開催決定も発表。来年度の東京でのピッチコンテストは、2026年2月17~20日に実施する。
チーム「SMK」のリーダーを務めた、北陸福井あわら温泉美松・取締役統括部長の前田健吾氏(右から2人目)