金子一義国土交通・観光立国担当相は5日、来日した柳仁村(ユ・イチョン)韓国文化体育観光部長官と東京都内で会談し、日韓間の観光交流拡大に関する共同声明に署名した。世界的な不況や雇用問題を克服するには、観光交流の効果が大きいとの共通の認識に立ち、青少年交流の活性化などに向けて協力関係を強化する。
両国の観光担当大臣が署名した「2009年日韓観光交流の拡大に関する共同声明」では、(1)日韓観光交流の拡大(2)青少年交流の活性化(3)国際的な舞台で活躍する観光人材育成の協力(4)観光に関する各種情報の相互提供と活動支援──の4項目で相互に努力することで合意した。
同日夜、両国の観光業界関係者ら約350人が参加し、東京グランドハイアットホテルで開いたレセプション「2009日韓観光交流の夕べ」で、柳長官は「昨年は韓日観光交流年として両国がさまざまな共同事業を推進し、交流規模を拡大した。ウォン安円高も手伝って日本人観光客が急増しており、日本の旅行業界に感謝している」とあいさつした。
これにこたえて金子国交相は、「為替の影響もあり、いままで多かった韓国人インバウンドが減り、日本人アウトバウンドが増えたが、それぞれが250万人ずつという関係になった。合計で500万人と両国の観光交流人口は増加しているので、これをさらに拡大していこうと政府間で本日約束した」と述べた。
金子国交省(右)と握手する柳長官