カンバイは、春節で訪日直前の中国人を対象とした自主調査の結果を発表した。
訪日中国人についてはその人数もさることながら、重要指標である「国籍・地域別の訪日外国人旅行消費額(1兆6,946億円/構成比38.4%)」や「訪日外国人旅行者1人当たり旅行支出(230,382円)」でともに1位となっており(※観光庁発表 速報値)、訪日インバウンド施策を検討する上で非常に重要な位置づけとなっていますが、いわゆる「爆買い」が各企業の想定より短期間で終焉を迎えたように、その消費動向は様々な要因で刻一刻と変化しており、これまで一般的であった調査会社のオンラインパネルを利用した旅行者の記憶に頼る「旅アト」調査だけでは、有効な施策選定に必要なデータを十分取得し切れない状況となっています。
このような背景のもと、当社が提供する「TABIにデータ」は、全国の優良ゲストハウスに滞在する訪日外国人に対して実施する「旅ナカ」リサーチに加え、業務提携先である中国最大手クラスの海外渡航者向けレンタルWi-Fi業者「ULINK」の訪日直前中国人ユーザーを対象とした「TABIにデータ China」をリリースし、訪日直前「旅マエ」中国人のフレッシュなニーズを調査可能としました。
なお、ULINKは、中国国内の日本運航便発着空港すべてにWi-Fiルーター受け渡し用のカウンターを設置(計45か所)。訪日向けWi-Fiルーターレンタル数は年間約72万台となっており、データ通信料より1台あたり3名程度の利用が推定されることから、年間210万人以上の訪日中国人に利用されていると考えられます。
※データはULINK調べ
◇「TABIにデータ China」の特長
- 中国最大手クラスの海外渡航者向けレンタルWi-Fi業者「ULINK」の訪日直前中国人ユーザーが対象
- 性別指定はもちろん、FIT指定や日本到着空港指定なども可能
- 画像や動画の評価なども可能
◇ 自主調査結果
■「同行者」は、「1位:夫婦・パートナー(38%)」「2位:家族・親族(30%)」「3位:友人(22%)」と続くが、「4位:自分ひとり」が20%に上った点にも注目したい。
<Q.今回の同行者を選んでください。(いくつでも)>
■「訪日回数」は、「1位:3回目(24%)」「2位:2回目(23%)」となり、「5位:1回目」は全体の12%にとどまった。訪日リピート率が高まっていることがうかがえる。
<Q.あなたが日本に来たのは今回で何回目ですか。(ひとつだけ)>
■「訪日目的」は「1位:観光・レジャー(87%)」が断トツの1位に。
<Q.今回の日本訪問の主な目的を選んでください。(ひとつだけ)>
■「買い物をする予定の場所」は、「1位:ドラッグストア(81%)」「2位:百貨店・デパート(80%)」「3位:空港の免税店(73%)」が健闘したものの、「4位:家電量販店(47%)」「6位:アウトレットモール(42%)」は50%以下と苦戦しており、訪日中国人が好みそうな商業施設でもはっきりと明暗が分かれた。
<Q.今回の日本滞在中に買い物をする予定の場所を選んでください。>
■「訪日前に期待していること(複数回答)」は、「1位:日本食を食べること(80%)」「2位:自然・景勝地観光(72%)」「3位:ショッピング(70%)」が上位に。一方で「8位:日本のポップカルチャーを楽しむ(29%)」「9位:日本の酒を飲むこと(27%)」は振るわず。
<Q.今回の訪日前に期待していたことは何ですか(いくつでも)。>
■「訪日前に『最も』期待していること」は、「1位:繁華街の街歩き(26%)」「2位:日本食を食べること(23%)」「3位:日本の歴史・伝統文化体験(18%)」となった一方で、「5位:ショッピング」がわずか3%にとどまるという驚きの結果に。訪日中国人にとって日本でのショッピングはもはや特別な体験では無くなっているものと考えられる。
<Q.この中で、最も期待していたことは何ですか(ひとつだけ)。>
【調査概要】
調査方法:「TABIにデータ China」を活用したスマートフォンによるアンケートリサーチ
※サンプルは回答者本人から直接回収。
調査期間:2018年1月22日~2月1日
調査対象:ULINKの訪日予定中国人ユーザー
サンプル数:240
サンプル 居住地・性別:下記参照