観光庁が11月16日に発表した旅行・観光消費動向調査の速報値で、2022年7~9月期の日本人の国内旅行消費額は5兆3359億円となった。新型コロナウイルスの第7波の感染拡大が起きたが、夏休みの旅行シーズンに行動制限の要請などはなく、21年同期比は131.0%増と約2.3倍になった。しかし、コロナ禍前の19年同期との比較では20.3%減となり、旅行需要の本格的な回復には至らなかった。
第7波も需要改善
旅行・観光消費動向調査は、サービスや商品を購入する消費者側に立った統計。消費額は観光、帰省、業務などの旅行目的を問わない全体額。また、「県民割」事業をはじめ、国、都道府県、市町村が実施する旅行費用割引などの支援額は除外して集計されている。
22年7~9月期の消費額の内訳は、宿泊旅行が4兆2611億円で21年同期比135.9%増、19年同期比21.6%減。日帰り旅行が1兆748億円で21年同期比113.3%増、19年同期比14.7%減となった。
月別の消費額についてコロナ前の19年同月との比較を見ると、宿泊旅行は7月が2.3%減、8月が30.5%減、9月が23.4%減。日帰り旅行は7月が13.0%減、8月が13.4%減、9月が17.5%減だった。
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