書評「フィールドワークのススメ」


 韓国、フィリピン、ブルネイ、マレーシア、シンガポール、インドネシア、ベトナム、カンボジア、ラオス、タイ、ミャンマー、インド、スリランカ、パキスタン。月刊「アジア倶楽部」(亜細亜倶楽部出版事業部)に00年から05年にかけて連載した「秋山秀一のアジアを歩く」から、アジア14カ国の旅の記録を抜粋、再録した。

 人々の暮らし、食、風景を旺盛な好奇心と胃袋で味わいつくす著者。臨場感たっぷりの文章で、いま自分が旅をしている気分にさせられる。アジア料理のスパイシーな香りまで漂ってくる。

 精緻な取材に基づいて記述されており、読み物として楽しめるだけでなく、資料的価値も高い。

 著者は旅行作家・カメラマンで、NHKラジオの現役パーソナリティも務める秋山秀一氏。本業は東京成徳大学人文学部観光文化学科の教授・学科長。

 発行は学文社。238ページ。定価は1800円(税別)。

 
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