有馬温泉寺伝来の「銅製経箱」披露


「銅製経箱」への関心は高い

「銅製経箱」への関心は高い

 有馬温泉観光協会と有馬ふれあいのまちづくり協議会は2月14日、兵庫県神戸市の有馬の工房・多目的ホールで、昨年末に同観光協会が美術品オークションで落札した、有馬山温泉寺伝来の「銅製経箱」について講演会を開催した。同日から24日までの期間、温泉寺に隣接する太閤の湯殿館で展示会も開き、銅製経箱を披露した。

 温泉寺には、平安時代の高僧・尊恵(そんえ)が、閻魔王から経典を贈られたという縁起が伝えられていた。その経典を収めていたのが銅製経箱という。1983年以降、所在不明だったが、昨年末、京都の美術品オークションに出品され、同観光協会が173万円で落札した。

 落札した銅製経箱は、外箱(28.1×18.8×14.0センチ)と内箱(27.2×17.7×12.7センチ)の2点からなる。神戸市文化財保護審議会審議委員を務める安藤佳香・佛教大学教授は「遺品の少ない中世に製作された銅製経箱として貴重」との解説を同観光協会に寄せている。

 講演会では、神戸市立博物館の学芸員、問屋真一氏が経箱の由来について、川野憲一氏が経箱に彫られた蓮華文様などの美術的価値について解説。午前と午後の2回開催され、約100人が参加した。

 同観光協会の當谷正幸会長は「古くから温泉寺に伝わる宝物の1つで、まさに有馬の名宝。閻魔王と有馬の物語が残っており、有馬の新たな観光資源として期待できる」と話している。

 銅製経箱は3月1日から31日まで、神戸市立博物館で展示される。

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