観光経済新聞社主催、観光関係9団体後援の2008年度「人気温泉旅館ホテル250選認定証授与式」が1月23日、東京の浅草ビューホテルで開かれた。旅行業者の人気投票で上位250軒に入選した旅館・ホテルの経営者、観光業界の来賓など約450人が出席。入選施設に本社が商標登録している「星マーク」「5つ星マーク」の認定証が贈られた。懇親パーティーでは二階俊博・経済産業相、神谷俊広・観光庁次長らが旅館・ホテルを激励するあいさつを述べた。
主催者を代表して観光経済新聞社の江口恒明社長(人気温泉旅館ホテル250選実行委員会委員長)は、「全国の旅館・ホテル数は約6万軒と言われるが、今回250選に選ばれた宿はその中で最も人気があり、優れた旅館・ホテルということになる。厳しい経済環境にあるが、昨年10月に観光庁ができ、本年は『観光元年』。英知を絞り、忍耐と挑戦をキーワードに、なんとしても生き残らねばならない」と述べた。
来賓、実行委員(後援団体)の紹介に続き、今回の250選の選定経過を、実行委員を代表して日本観光協会の長嶋秀孝常務理事が報告。「昨年7月から10月までの投票期間で1万2721枚の投票はがきが寄せられ、厳正な集計の上、上位250軒を選んだ。認定証はプロが選んだ宿、信頼の証として、誇りを持って掲出してほしい」と述べた。
祝電披露(日本ツーリズム産業団体連合会・舩山龍二会長、JTB・田川博己社長、近畿日本ツーリスト・吉川勝久社長、日本旅行・丸尾和明社長、トップツアー・石川邦大社長、クラブツーリズム・岡本邦夫社長)に続き、本社が250選と同時に実施している「2008年度にっぽんの温泉100選」で6年連続1位を獲得した草津温泉(群馬県)を表彰。草津町の中澤敬町長が表彰状と記念のトロフィーを受け取った。中澤町長は「栄えある賞をいただき、大変名誉に思う。温泉は日本のアイデンティティのひとつ。『ONSEN』が世界語になるようがんばる」と述べた。
引き続き250選の授与式に移り、北海道から九州まで全国8地区の代表に「星マーク」の認定証を授与。なお、通算5回以上入選の施設は本社が「5つ星の宿」と認定し、特製の「5つ星マーク」の認定証を授与した。該当する施設は今回205軒となった。
第2部の懇親パーティーには、二階俊博・経済産業相が急きょ開かれた閣議の終了後駆け付け、入選した旅館・ホテル経営者らを激励した。このほか観光庁の神谷俊広次長、日本観光協会の中村徹会長、日本観光戦略研究所の藤野公孝常務理事(元参議院議員)があいさつ、国際観光旅館連盟の佐藤義正会長が乾杯の発声、立教大学の前田勇名誉教授が中締めのあいさつをそれぞれ行った。
観光庁の神谷次長は「(観光庁の)本保長官が日本と香港の観光交流年のオープニングセレモニーで香港にまいっている」と一言添えてあいさつ。「旅館・ホテルの皆さまは365日のおもてなしと、地域の活性化に尽力いただいている。観光庁は総勢120人近くが本保長官のもと、汗をかいている。宿泊産業の活性化、再生は大きな課題だ。観光圏の整備などを通じて宿泊産業の強化を図りたい」と述べた。
日観協の中村会長は「観光庁が打ち出す施策を、民間も受け止めて、取り組んでいかねばならない。旅館・ホテルの皆さんは、地域発の魅力ある旅行が作られる動きが出た際、積極的に参加してほしい」と訴えた。日本観光戦略研の藤野常務は「困難な状況だが、観光と旅館再生のため、皆さまと一緒にがんばっていきたい」と述べた。
旅館・ホテル経営者ら約450人が出席。厳粛なムードで進行した=1月23日、浅草ビューホテル
(あいさつする江口本社社長)