WIT(Web in Travel)Japan実行委員会(柴田啓実行委員長=ベンチャーリパブリック社長)は24日、世界のオンライントラベルエージェント(OTA)のトップリーダーを集めた国際カンファレンス「WIT Japan 2013」を東京都港区のホテル日航東京で開いた。国内外から330人が参加した。
亀山秀一・観光庁国際交流推進課長は基調講演で世界の旅行会社の取扱額について言及。独TUI、米カールソンワゴンリの2大リアルエージェントと、米エクスペディアグループ、米プライスライングループの2大OTAが拮抗しており、英トーマスクック、米アメリカンエクスプレス、JTBがこれに続く勢力図を解説した。
山田善久・楽天取締役常務執行役員兼楽天トラベル代表取締役副会長は、スマートフォン急伸長の現状を解説した。今年1月の楽天市場におけるスマホシェア率が全体の27%に達したこと、楽天市場におけるスマホと携帯電話のシェアが昨年3月頃に逆転したことなどを紹介した。
山田氏はプライスラインのグレン・フォーゲル・エグゼクティブヴァイスプレジデントと壇上で対談。「長期的にはOTAの脅威はグーグル」「楽天グループのポイントプログラムが旅行のセグメントで使えるのが強み」などと話した。フォーゲル氏は「宿泊施設などサプライヤーとの協力関係を重要視している」「旅行は感情的な買い物。特に米国ではテレビCMも重要なマーケティングツールとなっている」などと述べた。
WITは、アジア太平洋地域におけるオンライン旅行産業のサミットを目指し、05年にシンガポールで160人が参加して開始。毎年10月の開催で昨年は500人以上が参加した。WIT Japanの開催は今年で2年目。昨年の参加者は100人だった。
今回のカンファレンスでは、「No More Walls(壁を破れ)」をテーマに、OTAの今後についてリーダーたちが登壇して意見交換した。登壇者は次の通り。
宮本賢一郎・リクルートライフスタイル執行役員・旅行営業統括部統括部長、岡武公士・楽天トラベル社長、吉田堅太郎・一休国際事業部長、今井敏行・i.JTB社長、エイドリアンクゥーリー・ブッキングドットコム(プライスライングループ)アジアパシフィック担当マネージングディレクター、吉原聖豪・ホテルズドットコム(エクスペディアグル—プ)日本・韓国担当ヘッドオブマーケティング、キャサリンタン・エアアジアエクスペディアCEO、ウィルフレッドファン・アゴダ(プライスライングループ)北アジア担当マーケティングディレクター
リーダーらが意見交換