東京オリンピック・パラリンピック競技大会組織委員会(森喜朗会長)は3月31日、「東京2020オフィシャルパートナー」として、KNT—CTホールディングス、JTB、東武トップツアーズの旅行業3社と契約を締結したと発表した。東京2020スポンサーシップは1業種1社が原則だが、IOCと協議のうえ、特例として3社が共存することとなった。
東京で開催された発表会見でJTBの高橋広行社長は、「世界中から訪日する多くの人々を大切なお客様として、日本のもてなしの心を持って迎えたい。大会の中心となる東京や首都圏のみならず日本全国にも足を運んでもらい、地方の文化や食などの魅力にも触れてほしい」と述べた。加えて、「東北の復興の姿を世界中の多くの人々に見てもらうことにも注力をしたい」と力を込めた。
続いて登壇した東武トップツアーズの坂巻伸昭社長は「世界に誇る日本の伝統や文化を紹介する絶好の機会だ。同時に日本の人々に日本の良さを再認識してもらう絶好の機会でもある。今日をスタートとして20年に向け、広く日本の魅力をアピールし、観光立国推進の役に立てるよう全力で取り組む」と強調した。
「20年が多くの人々にとって忘れ得ない物語を創造する年となるようにネットワークとチームワークで貢献していきたい」と話したKNT—CTホールディングスの戸川和良社長。「スポーツを通じた地域振興に貢献し、オリンピック・パラリンピックの気運を盛り上げていきたい」と意気込みを示した。
オフィシャルパートナーとして3社は、呼称やマークなどを使用し、オリンピック・パラリンピックムーブメントの盛り上げや、日本代表選手の支援、東京2020オリンピック・パラリンピック大会の成功に貢献する。
森会長は「単なるスポンサーではなく、パートナーとして一緒に東京オリンピック・パラリンピックの成功のために協力し合う。選手、関係者の宿泊、移動から国内ツアーパッケージの販売に至るまで3社にお願いする業務はまさに大会運営の中核を担うものだ」と3社の協力に期待した。
3社は招致活動からパートナーとして支援をしてきた。オフィシャルパートナーは、3社を加え、この日までに32社となった。
記者会見で(左から)KNT—CTHDの戸川社長、大会組織委員会の森会長、JTBの高橋社長、東武トップツアーズの坂巻社長