帝国データバンクによると、今年1月の東京都内企業の景気DI(0〜100、50が判断の分かれ目)は前月比2.9ポイント減の39.0となり、10カ月連続で悪化した。全国平均の35.5を3.5ポイント上回っているが、03年9月の39.7以来、4年4カ月ぶりに40ポイントを下回った。このほか1年後の先行き見通しDIで全国平均と同水準まで落ち込み、景気をけん引してきた東京でも先行きの不透明感が増幅している現状が浮き彫りとなった。
業界別では、10業界中8業界で前月比悪化した。特に不動産が4.6ポイント減の39.5、建設が4.5ポイント減の33.7、サービスが4.1ポイント減の43.1と、4ポイントを超す悪化を示した。
このほか製造が38.7、卸売が38.2、小売が37.4と、そろって40ポイントを下回り、悪化幅はそれぞれ1.7ポイント、2.6ポイント、2.9ポイントと、DI値が低いほど大きくなっている。「内需の停滞を浮き彫りにしている」(帝国データバンク)。
企業の規模別では、大企業が2.6ポイント減の41.7で、5カ月連続の悪化。中小企業が3.1ポイント減の37.6で、10カ月連続の悪化となった。4カ月連続で中小企業の悪化幅が大企業の悪化幅を上回り、規模間格差は4.1ポイントと、同社が集計を始めた02年5月以来最大となった。
先行き見通しDIは、3カ月後、6カ月後、1年後のうち、3カ月後(41.2)と6カ月後(41.0)は全国平均をわずかに上回ったが、1年後(43.1)は全国平均の水準までに落ち込んだ。「これまで景気をけん引してきた東京においても先行き不透明感の増幅が顕著となっている」(帝国データバンク)。
調査は1月22〜31日、東京都内企業5084社を対象にインターネットで実施した。回答数は2411社で回答率47.4%。