東北地方の安比高原スキー場(岩手県)、蔵王温泉スキー場(山形県)、アルツ磐梯スキー場(福島県)の3スキー場は9日、大阪市で、旅行会社関係者を対象にした共同プロモーションを行った。各スキー場はそれぞれの特色などのほか、今年新たに始める取り組みを紹介。参加者との意見交換なども行い、スキー修学旅行やスノースポーツ旅行などによる送客を訴えた。
大阪での3スキー場共同でのプロモーション活動は昨年に続き2回目。東日本大震災後の風評被害などの中、東北地方の中でも比較的規模の大きなスキー場が連携してPRすることで、東北地方のスキー場の多様性や魅力を強力に発信しようと実施している。
プロモーションでは風評被害などで苦戦した昨シーズンの利用状況に触れた上で、それぞれの特色と今年のセールスポイントを発表。安比高原はアイフォン、アイパッド向けに、GPS機能を使いコース内での位置情報や施設情報を提供する、日本初のゲレンデガイドアプリの提供、蔵王温泉は新たなご当地キャラクター「じゅっきー」のデビュー、アルツ磐梯は子供向けアクティビティやコンシェルジュによるプレミアムサービスなどを備えた「アルツスノーアカデミー」について紹介した。
各スキー場の発表後に行った意見交換では、出席者から仕向け地として競合する北海道に対する優位性を求める声や震災学習を実施できるか問う声などがあがった。これに対し各スキー場の代表者らは、「教育旅行でも使い勝手の良いリフト券の提案を約束する」「被災者受け入れの体験などを紹介できる」「近隣飛行場とスキー場を結ぶ送迎手段を臨機応変に用意する」と回答して、送客を積極的にサポートする姿勢をアピールした。