観光庁は、東北観光博を開始した今年3月から9月までの7カ月間に、東北地方に旅行消費がもたらした経済波及効果を約9803億円と算出した。業務などを除く観光目的の旅行者の消費による経済波及効果は約5200億円を占めた。このうち東北観光博のプロモーションによって約460億円の経済波及効果が創出されたと推計している。
観光庁が実施している旅行・観光消費動向調査、宿泊旅行統計に加え、今年8、10月に行った意識調査の結果を分析した。
東北観光博の経済波及効果は、旅行のきっかけとして東北観光博を挙げた層の旅行消費額から推計した。期間中の東北への延べ旅行者数は3080万人で、このうち観光目的の延べ旅行者数が54.5%(1680万人)を占めた。観光目的の旅行者のうち8.3%が東北観光博のポスターやウェブサイトを旅行のきっかけに挙げたという。
東北観光博は、東日本大震災からの復興を後押ししようと、国土交通相を実行委員会の委員長として官民を挙げて実施している。2011年度3次補正と12年度当初予算を合わせて約8億円を投じた。期間は来年3月末まで。
復興を後押しする東北観光博の窓口(宮城県で)