東北観光推進機構は2日、大阪市のホテル大阪ベイタワーで「関西圏観光セミナー・東北の夕べ」を開いた。関西圏の旅行会社や航空会社、マスコミなど東北側も含めて約190人が出席。東北の魅力をPRし、関西からの誘客を訴えた。
同機構の幕田圭一会長(東北経済連合会会長・東北電力相談役)は「今年の東北は、NHK大河ドラマ『天地人』をはじめ、アカデミー賞を受賞した映画『おくりびと』、太宰治生誕100周年など話題がたくさんある。今こそ、東北の魅力を多くの人に知ってもらいたい」とあいさつした。
セミナーでは、東北の事業者らが魅力を紹介。志戸平温泉の久保田浩基社長は「平泉は、単なるみちのくの小京都というのではなく、縄文文化が花開いたところであり、2011年には世界遺産登録されるので、送客願いたい」。山交バスのガイド、佐藤友紀さんは、実際のガイドさながらに東北の魅力を紹介し、「8割のお客さまが『食べ物がおいしいから』と東北を訪れた理由を答える。素朴な東北のなまりも好まれる」と話した。
関西地区の出席者からは、「若者向けB級グルメやスイーツなどの情報発信を」(戸田健二・KNT関西仕入メイト事業部企画1課長)、「レンタカーを使えない旅行者への取り組みが必要」(阿江敏昭・日本旅行西日本営業本部営業推進本部長)などの意見が出た。
関西からの誘客について、同機構の日野正衛推進本部長は「セミナーや招へいツアーを通じて継続的に東北の認知度を高めたい」と話した。
セミナー後には東北の食や文化を紹介する「東北の夕べ」が開かれた。
旅行会社ら190人が参加