「日本東北交流懇談会2018」
新規航空路線就航へ、現地政府、航空関係者にアピール
東北観光推進機構(小縣方樹会長=JR東日本副会長)は8月24日、中国・大連市のシャングリ・ラ・ホテルで「日本東北交流懇談会2018」を開いた。東北6県と新潟県の知事をはじめ、各県の行政、経済界、観光業界の代表者らが参加。現地の政府、航空会社関係者に各県の歴史や自然、温泉、観光地を紹介するトップセールスを行った。
小縣会長は「中国は訪日市場で最も大切な国。東北を訪れた中国人客は東日本大震災時の約3万人から、昨年は19万7千人へと大きく成長してきた。中国と東北はこれまでも多くの経済交流が行われてきている。これを契機に中国と日本、大連と東北の関係がより深い相互理解のもと、一層強固なものになると確信している」とあいさつした。
同機構の海外でのプロモーションは、2016年4月にJR東日本と共催したシンポジウムで各県知事の賛同を得たことで始まり、16年の台湾、昨年の香港に続き、今回で3回目となる。
代表団は運航休止便の復活や新規航空路線運航の実現に向け、中国の遼寧省政府高官、大連市行政関係者、航空会社代表者らとの意見交換を行った。夜は大連側から約40人、日本側から約45人が参加して晩さん会を開催。同機構の前会長で日本政府観光局(JNTO)理事長の清野智氏も駆け付け、交流の輪を広げた。
25、26日はJNTOの主催で、大連の商業施設「PAVILION」で「次は日本の東北で“新発見”な訪日体験を」をテーマに訪日プロモーションを開催。
清野理事長、小縣会長らが大連の市民らを前にあいさつ。さんさ踊り、花笠踊り、津軽三味線など各県の祭りや、ゆるキャラによるステージパフォーマンスを披露したほか、各県の観光を紹介するブースを出展。大連の旅行会社が造成した東北への旅行商品もPRした。
同機構では今後、点から面への7県の広域連携を強化。東北全体の文化、夏祭り、スノーイベントなどの情報発信を強化し、誘客拡大を目指す方針だ。
懇談会の日本からの参加者は次の通り。(敬称略)
小縣方樹(東北観光推進機構会長)、青山祐治(青森県副知事)、保和衛(岩手県副知事)、村井嘉浩(宮城県知事)、佐竹敬久(秋田県知事)、吉村美栄子(山形県知事)、鈴木正晃(福島県副知事)、花角英世(新潟県知事)、高橋新悦(仙台市副市長)、海輪誠(東北経済連合会会長)、鎌田宏(東北六県商工会議所連合会会長)、坂井究(日本観光振興協会東北支部支部長)、森吉弘(日本旅行業協会東北支部支部長)、紺野純一(東北観光推進機構専務理事)
パネルの前でガッツポーズ(左から東北経済連合会・海輪会長、岩手県・保副知事、青森県・青山副知事、山形県・吉村知事、東北観光推進機構・小縣会長、宮城県・村井知事、秋田県・佐竹知事、福島県・鈴木副知事、仙台市・高橋副市長、東北六県商工会議所連合会・鎌田会長)