東南アジアの旅行消費額は高額、台湾など上回る 観光庁調べ


 観光庁はこのほど、旅行者数の増加が期待される東南アジアからの訪日旅行者の消費動向を分析した。対象はタイ、シンガポール、マレーシア、インドネシア、フィリピン。1人当たりの旅行総支出額は20〜23万円。往復の航空運賃などを除く旅行中支出額は11〜12万円と推計した。東南アジアからの訪日旅行者は平均泊数が長く、いずれの支出額も韓国、台湾を上回っている。

 訪日外国人消費動向調査の2010〜12年の結果を基にした。震災直後のデータを除き、平均値を算出。旅行の目的は問わず、観光のほか、ビジネス、知人訪問などが含まれている。

 往復の航空運賃やパッケージツアー代を含めた1人当たりの旅行総支出額は、タイが20万8千円、シンガポール22万2千円、マレーシア21万9千円、インドネシア23万9千円、フィリピン22万6千円。中国の24万8千円は下回っているが、韓国の11万1千円、台湾の15万5千円を上回る。

 日本滞在中に支出した金額を示す旅行中支出額(旅行前に決済した宿泊費含む、パッケージツアーに内包された宿泊費は含まない)は、タイが11万4千円、シンガポールが12万3千円、マレーシアが11万2千円、インドネシアが12万1千円、フィリピンが12万3千円。中国の16万1千円よりは低いが、韓国の6万5千円、台湾の8万5千円を上回る。

 平均泊数は個別手配客では、タイが20.3泊(ツアー利用客6.0泊)、シンガポールが8.1泊(同6.1泊)、マレーシアが19.0泊(同9.9泊)、インドネシアが19.4泊(同15.4泊)。韓国の8.6泊(同3.1泊)、台湾の10.4泊(同4.2泊)より長い。フィリピンは親族・知人訪問などの旅行が多いとみられ、いずれの平均泊数も1カ月以上と算出されている。

 東南アジアのうち、現状で最も訪日旅行者数が多いのがタイ。12年は26万1千人に上った。観光目的に限った訪日旅行者を旅行手配別の内訳でみると、ツアー利用客が47%、個別手配客が53%。体験した旅行の内容は、日本食やテーマパーク、自然.景勝地を楽しんだ旅行者が多かった。ツアー利用客では半数以上が旅館に宿泊し、温泉に入っていた。買い物の購入物品では、菓子類が最多で、以下は服・バッグ・靴、化粧品・医薬品などが続いている。

 
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