東急ホテルズ&リゾーツは9月27日、文化庁が推進する「日本遺産オフィシャルパートナーシップ」を締結した=写真。全32事業者・団体のうちホテル事業者としては初の締結。文化庁と相互に協力し、日本遺産ストーリーと同社運営ホテルを掛け合わせた企画などを通して日本各地の地域活性化を進めていく。
日本遺産は、日本の文化・伝統や地域の歴史的な魅力を一つのストーリーとして認定する文化庁の事業。有形・無形関係なくさまざまな文化財群を総合的に活用する取り組みとして支援している。遺産の保護を目的としている世界遺産などと異なり、日本遺産は地域に点在する遺産を「面」として活用し、情報発信することで地域活性化を図ることを目的としている。
「日本遺産オフィシャルパートナーシップ」は、文化庁と企業・団体が相互に協力し、日本遺産を活用して日本各地の地域活性化につなげる取り組み。伝統文化や風土に根差した体験を取り上げ、官民一体となってその魅力を効果的に発信する。国内外の誘客を促進するだけでなく、シビックプライドを醸成し、地域の魅力発信について次世代の担い手を育てることにも貢献する。
同社はこれまで、「ひととまちと、こころ満たされる時間(とき)を創る」を会社の存在意義(パーパス)とし、進出先の地域に寄り添ったホテル運営を行ってきた。今回の「日本遺産オフィシャルパートナー」の締結により、さらに取り組みを加速。国内のホテルオペレーターとして地域ごとに特色ある魅力を、訪日客向けに提供・発信していく。
同社は今後、日本遺産ストーリーと同社運営ホテルを掛け合わせた旅行商品の企画販売を継続して実施していくほか、日本で日本遺産ストーリーをテーマに学ぶ留学生に対し、地方視察や研究発表の支援なども行っていくとしている。