東急、JR東日本、ジェイアール東日本企画(jeki)は17日、伊豆半島で展開していた2次交通統合型サービス「観光型MaaS“Izuko”」の実証実験「Phase2」の結果を発表した。観光型MaaSでは国内最多となるデジタルチケット6166枚を販売した。
Izukoは、観光客が鉄道、バス、AIオンデマンド乗り合い交通、レンタサイクル、観光施設などを、スマートフォンで検索、予約、決済し、目的地までシームレスに移動できる伊豆地方を対象にしたスマートフォン専用の無料アプリ。実証実験は、「Phase1」(19年4月1日~6月30日)、「Phase2」(19年12月1日~20年3月10日)の約190日で実施した。
Phase1では、Izukoを導入し、デジタルフリーパスなどの購入を可能に。デジタルチケット1045枚を販売した。
Phase2では、JR伊東線(熱海駅~伊東駅)を新たなサービスエリアに加えるほか、メニューを拡充し、デジタルチケット5121枚を販売した。「運行エリアの拡大や乗降場所に観光施設や宿泊施設を加えたことで、下田地区の観光客の周遊促進に大きく寄与した」と関係者は話す。
Phase2での販売数は、デジタルフリーパス2733(Phase1は726)、デジタルパス1343(同319)、AIオンデマンド乗合交通682(同0)、キャッシュレス363(同0)。
今後は、商品の事前購入対応や、決済方法の多様化、ログイン画面などの操作性向上、観光客ニーズを踏まえた商品設計の必要性、周遊範囲の東伊豆への偏りといった課題の解決を目指す。最終的な実証実験は、今秋以降で展開する予定。