観光客の回遊性向上へ
栃木県日光市は東武バス日光と共同で、同市西町地域でのグリーンスローモビリティの運行を4月27日から開始した。「観光客の回遊性を高め、観光客の満足度の向上、滞在時間の延長に資することを目的として実施する」と同市。
同事業は日光市と東武バス日光との協定に基づき、市が車両を無償貸与し、同社が運行する。世界遺産「日光の社寺」の西側に当たる西町地域は田母沢御用邸記念公園や憾満ヶ淵(化け地蔵)、金谷ホテル歴史館(カテッジイン)などの観光資源を多く有するが、同市訪問者の足が伸びにくい状況となっている。
市内の国道沿いには路線バスが運行しているものの、同地域は道路区画が比較的狭いため路線バスの乗り入れが難しく、点在する観光資源をつなぐ交通手段の確保も課題となっていた。
グリーンスローモビリティ=写真は運行開始式典から=は、時速20キロ未満で公道を走ることができる電動車を活用した小さな移動サービスで、「環境に優しい」「ゆっくり景色を楽しめる」「低速走行で安全」などの利点があり、全国の各自治体で導入が推進、検討されている。今回のグリーンスローモビリティの運行開始により、同市は西町地域での交通利便性の向上と、さらなる観光誘客を図る。
今年11月30日まで、1日8周規定ルートを運行する。料金は1回150円(小学生は80円)。