訪日旅行を扱う旅行会社9社は2月26日、「桜」をテーマにした3月下旬〜4月中旬の訪日外国人向けツアーの企画、販売を目的に「ようこそジャパン桜プロジェクト」を立ち上げた。世界的経済危機や円高傾向で訪日客の伸びに急ブレーキがかかるなか、日本を象徴する桜を切り口に日本への訪問を印象付けたい考えだ。訪日誘客のため特定のテーマによって旅行各社が手を組むのは珍しい。
参画するのはANAセールス、ガリバーズトラベルアソシエイツ、HISエクスペリエンスジャパン(HEJ)、はとバス、IACEトラベル、小田急トラベル、JTBグローバルマーケティング&トラベル(JTBGMT)、農協観光、総合ワールドトラベルの9社。プロジェクトの実行委員長には日本政府観光局の間宮忠敏理事長が務める。
桜ツアーの企画は、HEJが3コース、農協観光が1コース、JTBGMTが7コースの計11コースを設定。すべて東京発で桜の観賞場所は首都圏のほか福島と京都。全ツアーを掲載し共通パンフレットを作成し、参画各社とJTBグループ各社で販売する。
桜の開花日は短く、商品設定日とのずれも生じやすいため、数カ月前に発表する募集型企画旅行としてはリスクが大きい。今回は、間際での発表であっても多数の旅行会社が集中的に販売する構図を作り、桜コンテンツのビジネスとしての可能性も模索している。 プロジェクトによる販売目標は500人を見込んでいる。
プロジェクトのロゴ