楽天(三木谷浩史会長兼社長)は中国第1位の旅行サイト「Ctrip.com」を運営するシートリップドットコム・インターナショナル(以下、Ctrip)の全保有株式20.3%を売却する。6日の取締役会で決めた。
Ctripの主幹事会社、モルガン・スタンレー証券(英国法人)が投資家に公募で売却する。売出価格は10日に決定。楽天は約455.7億円の売却益を手にする。
楽天は04年6月、同株式を119億8800万円で取得し、持分法適用関連会社とした。出資理由については当時、「日中間の旅行者増加により楽天グループの旅行事業とのシナジーが大いに期待できる」としていた。
Ctripの営業拠点である上海には、楽天子会社の楽天トラベル(三木谷浩史会長、岡武公士社長)も現地法人「上海旅之窓」を展開しているが、旅行事業での連携は結果的にはなかった。
Ctrip(本社・ケイマン諸島、事業所所在地・中国上海市)は米国NASDAQ市場の上場会社。設立は00年3月。従業員数は約5500人で売上高は約126億円(ともに06年12月期)。旅行サイト(http://www.ctrip.com/)と大規模コールセンターで宿泊、航空券予約事業を行っている。