次亜塩素酸水、一定条件下で新型コロナに有効 経産省など発表


次亜塩素酸水溶液普及促進会議の越智文雄代表

 経済産業省と製品評価技術基盤機構(NITE)は6月26日、新型コロナウイルスに対し有効な消毒物資の最終報告として、一定の条件下での「次亜塩素酸水」が有効であると発表した。この発表を受け、経済産業省、消費者庁、厚生労働省が連名で、次亜塩素酸水の使い方や販売方法などを公表した。

 有効な次亜塩素酸水の範囲と使い方としては、「拭き掃除に使う場合には、有効塩素濃度80ppm以上のものを表面に塗布し、20秒以上時間をおいて、きれいな布やペーパーで拭き取る(元の汚れがひどい場合は、有効塩素濃度200ppm以上のものを使うのが望ましい)」「流水で掛け流す場合は、有効塩素濃度35ppm以上のものを使用して20秒以上掛け流し、きれいな布やペーパーで拭き取る」と示した。いずれも目に見える汚れを先に落としておく必要がある。これらに加えて、「次亜塩素酸水」と「次亜塩素酸ナトリウム」は異なる物質なので混同しないようにと注意を喚起している。

 この最終報告を受け、次亜塩素酸水の普及を目指すメーカーや研究者で組織する「次亜塩素酸水溶液普及促進会議」が29日、東京都内で会見を開いた。会見の冒頭で同会議の越智文雄代表=写真=は「次亜塩素酸水に携わってきた業界が一丸となって、誤解や風評をなくし、製品表示等に関するご指摘も取り入れながら、国民の皆さまの健康を守るためにわれわれが役立てるように努力したい」と述べた。

 その後、北海道大学の玉城英彦名誉教授、東京工業大学の奈良林直特任教授、三重大学の福﨑智司教授らによる次亜塩素酸水の有効性に関する説明が行われ、最後に経産省の災害対策室の担当者から最終報告に関する説明がなされた。

 また、検証の対象となっておらず、最終報告で「有効性・安全性は評価していない」とされた次亜塩素酸水の空間噴霧に関して玉城名誉教授は、「より安全に行うためには、例えば学校であれば授業前や放課後、施設であれば営業時間外の無人空間で行えば、吸入がない条件でしっかり安全に利用できる。空気換気と併せて、次亜塩素酸水を有効に活用していくのが望ましい」と述べた。

次亜塩素酸水溶液普及促進会議の越智文雄代表

 
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