次亜塩素酸水溶液バス専用噴霧器「ハイクロミスト」


バスに搭載されたハイクロミスト

「除菌バス」で安全性アピール

 株式会社キューカン(神戸市)の関連会社である九州観光旅館連絡会は、さまざまなウイルスの感染予防、消臭対策に次亜塩素酸水溶液の空間噴霧器を提案している。その一つが、バス専用噴霧器「ハイクロミスト」で、バスに搭載することにより「除菌バス」として利用者に安全性をアピールできる。このほど厚生労働省が空間噴霧の適切な利用を認めたことで、ハイクロミストなど同社の噴霧器の有効性が再注目されている。

さまざまなウイルスを不活化

 次亜塩素酸水溶液に含まれる「次亜塩素酸」は、インフルエンザやノロウイルス、О157などの浮遊菌を不活化。ハイクロミストを活用した次亜塩素酸水溶液の噴霧によりバス車内の除菌、消臭が可能だ。ハイクロミストは、現在までに全国250社、3千台を超える貸し切りバスで採用されている。

 次亜塩素酸水については、昨年、製品評価技術基盤機構(NITE)が一定条件下での対新型コロナウイルスへの有効性を認めた。今年5月に発足した、除菌液などの有効活用を推進する超党派議員連盟からは、空間噴霧の有効性を含む検証の必要性が強く求められていた。

 次亜塩素酸水の空間噴霧に関しては、厚生労働省が10月に「個々の製品の使用に当たっては、その安全性情報や使用上の注意事項を守って適切に使用してください」と都道府県などの衛生主管(部)局に事務連絡。Q&Aでも「個々の製品の使用に当たり、その安全性情報や使用上の注意事項等を守って適切に使用することを妨げるものではありません」と、空間噴霧での使用を容認した。

 キューカンも次亜塩素酸水溶液研究の権威、三重大学大学院生物資源学研究科の福﨑智司教授の協力のもと、ハイクロミストを用いたバス車内での空間噴霧の安全性を検証。約2時間の噴霧で同水溶液が後部座席まで拡散していることや、車内は労働安全衛生法で定める塩素濃度の作業環境評価基準500ppbの50分の1以下の安全な濃度範囲であることなどを確認した。「衛生習慣と次亜塩素酸水を組み合わせることで、安全な車内空間を作り出せる」と福﨑教授。

 キューカンは、こうした次亜塩素酸水溶液の安全性と効果を説明するDVDを制作。ハイクロミストを導入したバス会社や今後導入を検討しているバス会社に無償配布を行っている。

 また、乗用車向けの噴霧器として「ハイクロⅡ」も用意している。次亜塩素酸水溶液の噴霧によりさまざまなウイルス、菌を不活性化させる。タバコや体臭などの気になるにおいの消臭効果も発揮する。

 車内のシガーソケット給電時には車のエンジン始動・停止に合わせて電源のオン、オフが行われるので、わずらわしい電源の操作は不要。ファンモーターを使わない超音波方式を採用しているので、作動音は非常に静か。振動子カートリッジと給水棒の予備を一つずつ付帯し、12カ月の本体保証期間を設けるなど、顧客が購入した後のメンテナンスにも万全を期す。

 九州観光旅館連絡会東京事務所の坂田泰彦所長は「空間噴霧を販売してから10年ほどだが、利用者からは1件の健康被害もない。福﨑教授らの有識者から検証、アドバイスをいただいており、各商品の安全性には自信を持っている」と話す。

 希望小売価格(税別・送料別)はハイクロミストが3万8千円、ハイクロⅡが6500円。ハイクロⅡと除菌液「ハイクロM」1リットルパウチをセットにしたスターターキットは7500円。

 問い合わせ先は、株式会社キューカン TEL090-7480-2622

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