兵庫県の淡路市商工会(津田豊会長)は12月13日、東京都千代田区のイベントスペースで、淡路島の新たな魅力を発信するカンファレンスイベント「Think 淡路島」を開催した。同商工会観光部会が2019年6月に始めた「地域内連携による【淡路島ブランド】着地型旅行造成プロジェクト」のこれまでの取り組みと今後の展開を発表。観光業界や地域振興の関係者などが参加した。
淡路市商工会観光部会の米山正幸会長は「淡路市内に点在している観光地をつなげて新たな魅力を作り、多くの観光客を呼び込みたい。皆さまのお力をお借りしますます発展させていきたい」と意気込みを語った。
プロジェクトのブランドプロデュースを手掛けるiNTO(イントゥ、東京都港区)の小松﨑友子社長から「東京圏から人を呼ぶ」という目標と、「目標を達成するために解決すべき課題とその解決方法」「都会の人が旅に求めること」「淡路島だからできる三つのこと」が発表された。
小松﨑氏は、鉄道のない淡路市における2次交通の課題解決策として、コミュニティバスを活用した「バス&バス」構想と、実際にバスのみで淡路市を巡るモデルコースを紹介。「バス&バス」によるメリットとして、車の運転ができない新たな層の取り込みのほか、休日にマイカー・レンタカーでの観光客が集中することにより起こる交通渋滞の緩和などが期待できると説明した。
淡路島のブランドとしては、編さん1300年を迎える「日本書紀」の冒頭「国生み神話」に登場する伊弉諾尊(いざなぎのみこと)と伊弉冉尊(いざなみのみこと)を祭る伊弉諾神宮のほか、ヨガ、瞑想などを通じた「心と体のデトックス」の旅先などを打ち立てることも発表された。
また、淡路島でロケが行われた映画「種まく旅人」の篠原哲雄監督と、ヨガインストラクターでクリスタルボウル奏者のリー氏が「淡路島の魅力を知る都会に住む代表」として淡路島の魅力を語った。
淡路市商工会によるプロジェクトは4月以降、本格的な情報発信や商品造成を展開していく。
淡路島の魅力を語る映画監督の篠原氏
あいさつする淡路市商工会観光部会の米山会長
東京圏からの観光客獲得について話すイントゥの小松﨑氏