環境省は5月23日、山形県鶴岡市の湯野浜温泉と群馬県みなかみ町のみなかみ町国民保養温泉地(上牧・奈女沢・湯宿・川古・猿ヶ京・法師温泉)を国民保養温泉地に指定した。みなかみは区域を広げての指定。これにより、国民保養温泉地は全国96カ所となる。
同25日、大分県別府市で開いた全国温泉地サミットで指定式を行った=写真。
湯野浜温泉は鶴岡、酒田両市街地に近く、おいしい庄内空港に近接している。庄内砂丘と黒松林の白砂青松の景観が特徴だ。先駆的な取り組みとして、温泉の余剰熱を給湯の資源として利用し、旅館や公衆浴場に給湯を行う二酸化炭素(CO2)大幅削減事業を実施している。
指定を受け、高齢者の雇用、温泉を生かした健康評価やウェルネス、食文化の各プログラムを総合的に進めるという。
みなかみ町は大小18の温泉地「みなかみ十八湯」が点在。町の北側の山岳地帯は上信越高原国立公園に指定されている。
指定を機に、国内外の来訪者を受け入れられるような多様なあり方を提案していく。具体的には、(1)ユネスコエコパークの登録を契機として、自然と共生したまちづくりを進め、健康をキーワードに独自の温泉地づくり(2)アクティビティを活用したヘルスツーリズムの取り組みや、上牧温泉病院を核として、医療の代替、補助として温泉を活用する―などを行う。