熊本国際観光コンベンション協会は10月24日、東京都文京区の東京ドームホテルで、旅行会社やマスコミ関係者を対象に観光説明会を開催した。主に2025年度上期の観光素材を紹介し、送客や情報発信への協力を求めた。
冒頭あいさつした甲斐嗣敏専務理事は「昨年は宿泊者数350万人、観光消費額930億円となり、前年を大きく上回った。インバウンドについては入込客数70万人、宿泊者数40万人ほどで、過去最高を記録した」と述べた=写真。
観光の最新情報では、世界文化遺産「万田抗」(荒尾市)の公開エリアが拡大し、炭鉱電車の走行開始を紹介。同電車は、万田抗で採掘した石炭を三池港から輸出するため、三池炭鉱専用鉄道で運搬していたもので、毎月第2、第4日曜に1日6回走行を見学できる。
人吉市から球磨郡湯前町までの24・8キロをつなぐローカル鉄道「くま川鉄道」。20年7月豪雨で被災し、全線運休していたが、21年11月に肥後西村駅―湯前駅間で一部運行を再開。現在、代替バスが運行している人吉温泉駅―肥後西村駅間は25年度中の開通を目指しているという。
くま川鉄道沿線には「湯前まんが図書館」や日本で唯一幸福の名が付く現役の駅「おかどめ幸福駅」などがある。
このほか、日本の明治三大築港の一つ、三角西港(宇城市)の海運倉庫にオープンした「アマテラス珈琲」や、上天草市の樋合島に9月にオープンした、全12棟のスイートビラ「TAYUTA」などを紹介した。