獨協医科大日光医療センター(栃木県日光市)は1日、「観光医療科」を開設した。観光系の学部・学科を設ける大学は増えてきているが、医大では珍しい。「日光・鬼怒川地域の観光資源と医療との連携は新しい産業を創設する仕組み」と同センター。観光医療を通じて地域活性化に貢献したいとしている。
同センターは07年1月から、鬼怒川温泉の複数の宿泊施設と提携し「温泉ホテル宿泊型人間ドック」を開始、県内外から多くの受検者を受け入れているという。
観光医療科はこうした取り組みを充実させながら、(1)企業の従業員健康増進プログラムの作成(2)医療サービスを付加した観光企画(3)予防医学としてのリハビリテーションプログラムの作成──を行う。
特に、医療サービスを付加した観光企画への取り組みについては、「医学的ハンディキャップを抱え旅行を楽しめない患者に、医療サポート観光に付加して旅行を楽しんでもらえるようにする」としている。
日光などを訪れる外国人観光客の受け入れも視野に入れる。中国人富裕層をターゲットに、人間ドックと観光をパッケージ化した“商品趦も作っており、「中国などの旅行会社へ啓蒙活動を始めている」という。
同センターは「国際観光医療学会」も立ち上げる予定だ。