環境省、「エコツーリズム大賞」に鳥羽エコツーリズム推進協議会


感染拡大防止で表彰式中止

 環境省は2月25日、第15回「エコツーリズム大賞」の大賞に鳥羽市エコツーリズム推進協議会(三重県鳥羽市)を選んだと発表した。同協議会はこれまで特別賞や優秀賞を受賞しており、今回初の大賞受賞となった。表彰式は3月2日、東京・霞が関の同省で行われる予定だったが、新型コロナウイルスによる感染拡大防止のため、中止となった。

 全国から38件の応募があり、大賞のほか、優秀賞3件、特別賞4件、パートナーシップ賞2件を選んだ。

 鳥羽市エコツーリズム推進協議会は、同市でエコツアーの実施と管理、エコツーリズム関連のイベントやフィールドワークなどの普及活動を開催。鳥羽の自然と海女に代表される伝統文化などの、地域における環境文化の継承と持続的活用を図っている。

 循環と連携の仕組みを地域に取り入れながら、多様な主体との連携強化の取り組みなど、長年にわたって官民一体となってエコツーリズムを推進していることが評価された。

 優秀賞は、あてま森と水辺の教室ポポラ(新潟県十日町市)、上市町観光協会(富山県上市町)、濃飛乗合自動車(岐阜県高山市)が受賞。それぞれ過去に特別賞を受賞している。

 あてま森と水辺の教室ポポラは植林や間伐、放棄水田での稲作など、里山の保全と復元の取り組みをプログラムとして提供している。併設の宿泊施設と連携し、豪雪地帯特有の自然が育んだ暮らしや食、文化、地場産業を体験できるツアーを実施。里山の自然文化体験において実績を上げている。

 飛騨地区を中心にバス事業を展開している濃飛乗合は、交通とエコツーリズムを融合させたツアーの開発と実施の実績などが評価された。

 特別賞はNPO法人森のこだま(北海道津別町)、サムライプロデュース(同帯広市)、五千尺NATURE GUIDE FIVE SENSE(長野県松本市)、NPO法人東村観光推進協議会(沖縄県東村)で、いずれも初受賞となった。

 五千尺は長野県の観光スポット、上高地で15年間ガイド事業を展開。設立により参加者数は堅調に伸び続け、2018年には7500人を超える実績を上げている。地元企業や市民を対象にした出張授業などの活動も行っている。

 
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