環境省は、不特定多数の人が集まる業務用施設などに対して、高機能換気設備などの導入を支援する事業をこのほど始めた。新型コロナウイルス感染症の拡大リスク低減や、CO2排出量の削減が目的。設備の導入費の最大3分の2を補助する。7月10日午後5時まで申請を受け付けている。
事業名は「大規模感染リスクを低減するための高機能換気設備等の導入支援事業」。令和2年度補正予算で30億円を計上している。執行団体は静岡県環境資源協会(SERA)。
不特定多数の人が利用する旅館・ホテルの飲食提供スペースやフロント、大浴場などの密状態改善を図る。
補助対象は換気能力の高い高機能換気設備の設備費、工事費で、換気の範囲となる部屋の高効率な空調設備や照明設備の改修も対象となる。
既存の換気扇を残したまま換気量を増加するなど、CO2の排出が増加する可能性がある場合は申請ができない。高効率の空調設備やLED照明などの併せての導入が必要となる。
補助率は、中小企業が運営する不特定多数の人が利用する業務用施設は費用の3分の2。特定の人の利用や、大企業が運営する業務用施設は同2分の1。ただ、補助金額には上限がある。
問い合わせはSERAまたは環境省地球環境局地球温暖化対策課地球温暖化対策事業室。