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環境省と日本エコツーリズム協会は、第20回エコツーリズム大賞の受賞団体11件を発表した。大賞には、北海道・支笏湖でカヌーガイド事業を手掛けながら、清掃活動や子どもの居場所づくりにも取り組む「支笏ガイドハウスかのあ」(北海道)が選ばれた。大賞のほか、優秀賞2件、特別賞6件、パートナーシップ賞2件も選出された。
同賞は、エコツーリズムに取り組む事業者、団体、自治体の優れた取り組みを表彰し、全国の活動の質的、量的な向上につなげる。環境省と日本エコツーリズム協会の共催で2005年度から実施されている。
大賞の支笏ガイドハウスかのあは、カヌーガイド事業のほか、湖面、河川の清掃イベントや小学生を対象とした自然体験コミュニティの運営など、環境保全と子どもたちの居場所づくりを主軸とした活動も行っている。
審査では、「エコツアー事業のみならず、地域の各主体との連携や環境保全など、その活動と役割が多岐にわたっている。また、幅広い年齢層、病気や障害を抱える子どもなどのツアー受け入れも積極的に行っている」「エコツーリズムによるまちづくりのけん引役として今後が期待される」と高く評価された。
優秀賞を受賞した特定非営利活動法人東村観光推進協議会(沖縄県)は、沖縄県北部の東村の観光窓口として、体験・交流型観光の開発と運営を行っている。ルールの策定やフィールドの管理にも村内の事業者と連携して取り組んでいる。
もう一つの優秀賞は、屋久島里めぐり推進協議会(鹿児島県)。島内の各集落と屋久島町、屋久島環境文化財団によって設立された団体で、「里のエコツーリズム」の視点で、山域に集中する観光を里地に分散させ、地域活性化にも貢献している。
他の受賞団体は次の通り。
【優秀賞】
エコツアー・カラフルウェーブ(沖縄県)▽くるくるはんのう(埼玉県)▽特定非営利活動法人埼玉ハンノウ大学(埼玉県)▽STAR FOREST 角田 夏樹(和歌山県)▽地球のかけらHIRAODAI(福岡県)▽株式会社飛騨の森でクマは踊る/安江悠真(岐阜県)
【パートナーシップ賞】
朝日テクノ株式会社/駒鳴集落を守る会/特定非営利活動法人SATOMORI(佐賀県)▽尾瀬SDGs探究ツーリズム委員会/株式会社プラチナマイスター(群馬県・福島県)