登別温泉、低速電動バスの運行開始 利便性向上や脱炭素化


温泉街を走行する「オニスロ」

 登別温泉(北海道登別市)は、温泉街を時速20キロ以下で走行する低速電動バス「グリーンスローモビリティ(愛称・オニスロ)」の運行を3月27日から始めた。市が車両2台(各定員25人)を計6千万円で購入し、登別国際観光コンベンション協会が貸与を受けて管理運行する。

 公道での低速電動バスは函館市などでも実証試験が行われているが本格運行は北海道内初。温泉街での観光客の利便向上と同時に、一般車両による移動を減らし、脱炭素化にも寄与する。

 登別温泉バスターミナルを出発して「地獄谷」「大湯沼川の天然足湯」などの観光名所や商店街を巡る往復3キロのコースを約20分で走行。手を上げればどこからでも乗降でき、利用料金は1回200円。平日は1台体制で午後2時から同7時までの9便、休日は2台体制で午前9時から午後7時まで28便を運行。火曜日は運休で、運行は11月末までの予定。

 愛称の「オニスロ」は、市内の小学生900人の応募で選ばれた。登別温泉のシンボルである「鬼(オニ)」にちなんだ愛称で、電動バスも赤色と青色に塗装されている。

 同協会は、「脱炭素化の取り組みを通じて登別温泉をアピールしていきたい。温泉街は縦長で坂道が多い。『オニスロ』を利用して商店街にも足を運び、滞在を楽しんでいただきたい」と話し、登別観光活性化の起爆剤にと力を入れている。


温泉街を走行する「オニスロ」

 
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